チャレンジャー優子の場合

 同じ親が育てたというのに、姉妹でこれだけ違うのか、優子(仮名)は姉とは全く違った生活をした。両親は、これからは女性も経済力がなければいけないと姉妹を大学に入れ、二人ともきちんと資格をとった。姉は堅実な公務員となり、優子も最初は公務員となったがすぐに退職した。彼女にはこの生活が性に合わなかったのである。
 自立して生きるために離婚した姉に対して、優子はバツ1で子連れの男性と知りあい結婚した。 彼がまたしたたかな起業家でもあった。優子夫婦は喫茶店&レストランを経営することにした。結構繁盛したのだが、その場所を某ブライダル企業が高く買い取って、店は別の場所に移転した。そこは海辺だったので、隣に釣具屋を建て、これがまた繁盛していた。
 決まった収入の公務員に対して、商売はうまくいけばどんどん収入が増える。生活は不規則ながら、優子はそれが楽しくてひたすら働いた。 新しい店は原発に行く三叉路に建てられ、本格的なコーヒーを出すために、それなりに利用する人はあった。 
 24時間営業のコンビニが始まった頃、夫は釣具屋の横にコンビニも取り入れた。すでに成人した先妻の連れ子にその権利を渡したのだった。 優子の娘も成人して結婚した。夫はその結婚を気に入ってはいなかったものの、娘のためにもう一つのコンビニの権利を娘夫婦に譲った。 そうして夫はどんどん商売を広げていった。
 そんな矢先、突然夫が病に冒され、あっという間に他界した。

 泣きっ面に蜂とはこのことである。 新しい道路が作られて、「レストランはな」(つまらない名でごめんなさいm(_ _)m)の収入が減ってきた。
 優子の実娘は他県に行き、優子は夫の連れ子夫婦と共にコンビニやレストランを細々と維持することになった。地元の主婦達がパートを希望するのだが、最近のコンビニではコンピューターを使わなければならず、その指導もままならない。 夏はかき入れ時だが、後の季節は原電関係の常連さんでなんとか従業員の給料を払えると言うような状況だった。
 年金暮らしの姉は働かなければ収入のない優子をいつも心配していた。姉は、母の残した金をそのまま優子に渡してくれた。 その中から、夫が最後まで反対していた娘の結婚生活のための援助、余計だとは言われても親としてはしたいのだ。 

 ある日、仕事帰りに近くのスーパーで買い物をしていた優子はレジでふとサイフがないことに気づいた。「ない、ない、あら、どうしよう」するとレジで後ろにいた男性が、「3000円ですね。僕が払っておきますよ」と言った。 「そんな!!」と驚いている優子に男性は「おたくは『はな』のママさんですよね。」彼はずっと『はな』の常連さんだったのだ。 そう言えば、どこか見覚えのある顔だと思いだした優子、二人の距離は急速に縮まった。 

 
 これはフィクションです(*^_^*)

 
 

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この記事へのコメント

2012年09月26日 18:05
もしかして内面心理の願望?
でも、どうなっていくのか気になるところでもありますね。
人生は二度無いけれど小説の中とかではどんな人生も作れるから面白いのかな?昔小説を書きたいと思って、何度かチャレンジしたけれど自分で読み返しても作為が見えすぎて自分でダメ出しした覚えがあります。(笑)
2012年09月26日 18:39
はるばるさん
ありがとうございます。
今日は続き、「秋雄の場合」もUPしました。
小説を書きたかったのですか。
なかなか難しいですね。
現実からヒントをもらって後は補いながら、勝手な想像で書いてみました。
まともな小説など書いた経験もないし書けないのですが、ふとお遊びで、書いてみました。
うまく、最後までたどり着けるかどうか・・・。

はしょってはしょって、ブログだから書けるのですね。

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